ソウルフード.jpについて

ソウルフード.jpでは、日本各地のソウルフード(地元が愛してやまないご当地グルメ・ローカルフード・名物・名店)の情報を収集し発信しています。ちなみに、味の良しあしは二の次に考えいます。うまいかまずいかなんて、人それぞれですから(^^;

ソウルフードとは?

そもそも普段、よく使われる『ソウルフード』という言葉は『和製英語』です。

その背景には『心の底から好きなもの・食べたいもの』、『機会があれば必ず食べたいもの』、『空気のような存在で、食べずにはいられないもの』など、個人差はありますが、いずれにしても、どれくらい好きか・愛しているかを『魂からの叫び』という意味合いを込めて表現したい、という背景のもと、『ソウル(soul・魂)フード』という日本独自の和製英語が生まれたのだと思います。

調べてみると、ソウルフードとはwikiによると、

  • 1、アフリカ系アメリカ人の伝統料理の総称。本項で詳述する。
  • 2、その地域に特有の料理。その地域で親しまれている郷土料理。

とあります。

日本で日常の会話の中でたびたび使われる『ソウルフード』の意味合いはもちろん上記『2』の意味合いで、これは英語の『soul food』を語源として派生したものと思われます。

ただ、その派生の仕方は、英語の『soul food』本来の意味合いは、ほぼ含まれていないような気がします。

日本人は、単純に『soul』=『魂や心・精神』という概念が強く、そこから派生し『魂・心の奥底から愛する食べ物』となり、さらにそこから『魂・心の奥底から愛する食べ物』とは一体何か?を考えたとき、それは生まれてきたその土地で育ち、その育つ過程で食べてきたもの、つまり『生まれ育ったその土地で、幼いころから食べてきた料理』という解釈から、上記『2』の意味合いが生まれたものと推測します。

本来、英語の『soul food』の意味合いは勿論上記『1』であり、実はその『アフリカ系アメリカ人の伝統料理の総称』の背景には、『奴隷制度』という悲しい歴史背景があります。

これについてwikiでは、

ソウルフード(英語:soul food)とは、 アメリカ合衆国南部で奴隷制を通して生まれた、アフリカ系アメリカ人の伝統料理の総称である。「ソウルフード」という名称が定着したのは、アフリカ系アメリカ人に関する事柄を指すのに「ソウル」(「魂」)という言葉がよく用いられるようになった1960年代半ば頃である。

と記載されています。

つまり、日本の日常会話の中でたびたび使われる上記『2』のソウルフードの意味合いには、その歴史的な背景がほとんど考慮されていません。(結果的には一部類似するものはあります。)

詳細については、ぜひ一度wikiを参照して欲しいです。

ソウルフード.jpにおける『ソウルフード』とは

ソウルフードとは、
『地元が愛してやまないご当地グルメ・ローカルフード・名物・名店』

ソウルフード.jpでは、『ソウルフード』の意味合いは、もちろん上記『2』の意味合いで考えていますが、ただ、本来の語源である英語の『soul food』の背景には、その忘れてはいけない『重要な歴史性』があるということも同時に考慮し、『ソウルフード』という言葉を安易には使わないよう、情報の発信には注意を払い、一時のブームで終わってしまうようなものについては、『ソウルフード』として認識しないよう心掛けていてます。

以上のことを踏まえ、ソウルフード.jpでは『ソウルフード』の意味を、『地元が愛してやまないご当地グルメ・ローカルフード・名物・名店』として捉えています。

補足事項

上記ソウルフードの意味『地元が愛してやまないご当地グルメ・ローカルフード・名物・名店』についての補足事項になります。

  • ※『地元』とは、その地域(周辺地域を含みます)の人々と、その地域に存在する一定の対象物(フード・ドリンク・店舗・お店のスタッフ等を含みます)を主な目的として訪れる人々のことを言います。
  • ※『ローカルフード』とは、郷土料理のことを指しますが、一般的なイメージとしての郷土料理よりも、もう少しその範囲をゆるめに考え、郷土料理本来の意味で捉えています。
    郷土料理というと『昔ながらの・伝統的な』というイメージばかりが先行するかもしれませんが、本来の意味にはそれだけではなく、その地域の気候や環境という土地柄を反映している(又は、それらの制約を受けながら生まれた)料理のことで、場合によっては、その地域の素材を使った家庭料理等のもっと身近に感じる料理を含む場合もあります。
  • ※ソウルフードには、その地域の『特産品』や『名物』と言われるものも含めて考えています。
  • ※上記にも記載しましたが、ソウルフード.jpでは、一時のブームで終わってしまうようなものについては、『ソウルフード』として認識しないよう心掛けています。特に、ご当地グルメについては厳しく選定しているつもりです。
  • ※ただし、ご当地グルメは、大きく分けると
    1、従来からその地域に根付いていたものを再認識し、それを観光資源として利用しているもの
    2、観光資源とするために新たに開発されたもの
    の、2種類あると思われます。
    『1』は従来からその地域に根付いていたものですので『ソウルフード』として認識しても問題ないと考えています。
    『2』については『その販売から大よそ10年以上継続して販売している』という条件を、一つの目安として考えています。
  • ※なお、ソウルフード.jpでは『ご当地グルメ』を批判するつもりは全くありません。地域振興のためにむしろ頑張って欲しいと考えています。

その他の『ソウルフード』の解説

その他の『ソウルフード』の解説として、以下はコトバンクからの引用になります。

デジタル大辞泉

  • 1、米国南部の黒人の伝統的な料理。豚の内臓の煮込み、ナマズのフライ、コーンブレッドなど。
  • 2、その地域に特有の料理。その地域で親しまれている郷土料理。「九州のソウルフード」

大辞林 第三版の解説

  • 1、アメリカ南部の郷土料理。アフリカ系アメリカ人が奴隷制時代に工夫して作り上げていった料理をルーツにもつ。牛や豚の内臓やとうもろこし・豆などが多く用いられる。
  • 2、転じて,ある地域やエスニシティー(あるいは個人)にとって,日常の食生活で欠かすことのできない食材や料理のこと。日本人にとっての味噌汁など。 → エスニシティー

知恵蔵miniの解説

ある程度以上の歴史をもち好意的な思い入れをもたれている、その地域特有の食べ物のこと。もともとソウルフードとは米国南部の黒人の伝統的な料理のことだが、特に2000年以降の日本ではソウル(魂、精神)との意味から派生し、各地特有の郷土料理などを指すことがほとんどとなっている。北海道のジンギスカン、山形の芋煮、東京・月島のもんじゃ、大阪のたこ焼き、香川県の讃岐うどん、博多の豚骨ラーメンなどの有名なものから、全国的にはほとんど知られていない地場料理や菓子類、特産物などまで幅広い食べ物に対し用いられている。

とあります。

ソウルフード.jpにおける『ソウルフード』の意味合い・解釈としては、『知恵蔵miniの解説』が一番近いと考えています。