男鹿地方の石焼き鍋(石焼桶鍋)

秋田県男鹿市を中心とする地域の漁師鍋・郷土料理『石焼き鍋(石焼桶鍋)』

  • 秋田県

アツアツに焼いた石を入れて作る鍋料理

石焼き鍋(石焼桶鍋)とは、秋田県男鹿市(おがし)・男鹿半島を中心とする地域で食されてきた漁師鍋・郷土料理です。

味噌ベースの出汁と、エビ、カニ、ホタテ、鮭などの魚介類、椎茸や春菊、水菜、ネギなどの野菜を入れた鍋(通常は木製の桶)に、アツアツに焼いた石を入れて作る鍋料理です。

男鹿地方の石焼き鍋(石焼桶鍋)

1時間ほど焼いた石を、出汁と具材が入った桶に入れると、石の熱で湯気を立ち上げ、一気にゴボゴボと音を立てて沸騰し始めます。
急激に加熱されるため、魚介類の身が引き締まり、味も凝縮されるといいます。
また、焼いた石を木製の桶に入れるため『石焼桶鍋』ともいいます。

加熱された石の温度は400度〜800度位にもなり、それをだし汁に入れることで急激に温度が下がるため、石によっては割れてしまいます。

そこで地元では、硬くて割れにくい、高温に耐えうる『金石(かないし)』と呼ばれる火山岩(正式名称は溶結凝灰岩)を使います(それでも何度か使用すると割れてしまうようです)。

石焼き鍋の発祥は、諸説ありますが、そもそもは、漁師たちが暖を取りながら、獲った魚を浜辺で食べていたことがはじまりで、鍋代わりに岩場のくぼみなど利用し、そこに高温に加熱した石を入れて調理したとも云われます。

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